灘高校の偏差値・学校生活・進学実績【2025年最新|複数の模試基準で比較】
- AlternativeStudy編集部
- 4月17日
- 読了時間: 16分
更新日:4月19日
灘高校の偏差値はSAPIX 68、駿台70。東大77名・京大50名・国公立医学部78名で難関国立合格力は全国最高水準。6年間の学費は431万円。灘高校の偏差値は模試によって68〜79の幅があります。この記事では複数の情報源から偏差値を比較した上で、学校生活・進学実績・6年間のコストを、保護者が判断に必要な形でまとめています。
Alternative Studyは東大生講師によるオンライン家庭教師サービスを運営しています。日々の指導で接している在校生・卒業生の声、公開データ、各種模試の情報を総合して、学校の実態をできるだけ正確に伝えることを目指しています。
基本情報
項目 | 内容 |
正式名称 | 灘中学校・高等学校 |
所在地 | 〒658-0082 兵庫県神戸市東灘区魚崎北町8-5-1 |
アクセス | JR神戸線「住吉」駅より徒歩10分、阪神本線「魚崎」駅より徒歩8分 |
設置区分 | 私立・男子校・中高一貫(高校入学枠あり) |
生徒数 | 中学・高校合計 約1,200名(1学年 約220名) |
設立 | 1928年(昭和3年) |
校訓 | 精力善用・自他共栄 |
教員数 | 約90名(生徒13名に対し教員1名) |
寮 | あり(遠方からの入学者用) |
公式サイト |
校訓「精力善用・自他共栄」は、講道館柔道の創始者であり灘中学校・高等学校の創立に深く関わった嘉納治五郎の思想に基づきます。「持てる力を善いことに使い、自分と他者が共に栄える」という理念が、灘の教育の根底にあります。
校地は神戸市東灘区の閑静な住宅街にあり、徒歩10分圏内に阪神本線とJR神戸線の2駅が利用可能です。関西圏から広く生徒が集まり、遠方からの通学者のために寮も設けられています。
偏差値 ― 模試によって10以上の差が出ます
灘の偏差値は情報源によって68〜79と幅があります。「どの数字が正しいか」ではなく「どの模試を基準にしているか」で意味が変わります。
高校受験
情報源 | 偏差値 | 母集団の特徴 |
駿台中学生テスト | 70 | 難関校志望者が中心。母集団のレベルが高く数字は低めに出ます |
みんなの高校情報 | 78 | 全国の高校を横並びで比較した参考値 |
武田塾 | 79 | 全国ランキングに基づく独自評価 |
駿台模試で70は「全国トップレベル」を意味し、開成の68・筑駒と並んで日本最高峰の数字です。関西の業者模試では74〜79が合格ラインの目安となります。
中学受験
模試 | 偏差値 | 母集団の特徴 |
SAPIX | 68 | 最難関層が母集団。SAPIXで68は筑駒・開成と並ぶ最高水準 |
四谷大塚(合不合) | 73 | 中学受験生全体が母集団。最もバランスの取れた指標 |
日能研(R4) | 72 | 合格可能性80%ラインの偏差値 |
浜学園(V合否判定) | 70〜72 | 関西の中学受験で最も利用される模試 |
関西では浜学園を中心とした関西系塾の偏差値が主流です。関東のSAPIX偏差値と直接比較すると灘は低めに見える傾向がありますが、これは母集団の違いによるもので、灘は関西の最難関である点は変わりません。
関東から灘を受験する家庭は少なくありませんが、その場合は浜学園の模試を受けることで正確な合格可能性を把握できます。
出典: 駿台教育研究所、SAPIX小学部、四谷大塚入試情報センター、日能研、浜学園、みんなの高校情報、武田塾
入試情報
中学入試
項目 | 内容 |
試験日 | 1月中旬(2日間日程) |
科目 | 国語・算数・理科(2日間で実施) |
試験形式 | 国語2回・算数2回・理科1回の計5回 |
配点 | 国語100点×2・算数100点×2・理科100点(計500点) |
定員 | 180名 |
2025年倍率 | 約2.8倍 |
灘の中学入試は全国でも特殊な形式で、2日間にわたり各科目を複数回に分けて実施します。1日目は国語1・算数1・理科、2日目は国語2・算数2。難易度は日本最高水準で、算数は大学入試並みの思考力を問う問題が出題されます。
関西の中学入試解禁日(1月中旬)に実施されるため、関東からの受験生も多く、灘を「腕試し」として受ける生徒もいます。ただし合格しても辞退する家庭もあるため、辞退率を見越した繰り上げ合格も出ます。
高校入試
項目 | 内容 |
試験日 | 2月上旬 |
科目 | 国語・数学・理科・英語(4教科) |
配点 | 各科目100点(計400点) |
定員 | 約40名 |
内申点 | 不要(学力検査のみで合否決定) |
高校からの入学は1学年約40名と少数です。4教科500点満点(社会科なし)で、各教科の難易度は全国最高水準。数学は大学入試レベル、英語は東大二次試験に近い問題が出題されます。
内申点は不問のため、中学の成績にかかわらず実力勝負で受験できます。
併願パターン
中学入試の場合
関西の入試日程は関東より早く、1月中旬から始まります。
日程 | 選択肢 |
1月中旬 | 灘(1日目+2日目) |
1月中旬〜下旬 | 東大寺学園(奈良) / 甲陽学院 / 洛星 / 西大和学園 |
2月1日以降 | 開成(関東受験の場合) / 筑駒 |
高校入試の場合
高校募集は少数のため、併願の選択肢は限られます。
日程 | 選択肢 |
1月下旬 | 西大和学園(奈良) / 大阪星光学院 |
2月上旬 | 灘 |
2月10日前後 | 開成(関東) / 筑駒 |
学校生活
校風 ― 自由と自律
灘は校則が最小限で、制服もありません。「精力善用・自他共栄」の校訓のもと、生徒の自主性と良識に委ねる運営がなされています。遅刻・欠席に細かい指導はなく、服装や髪型も自由です。
この自由は放任ではなく、「自分で判断し、他者と共に成長する」ことを求める自由です。灘の生徒は「自分で考える力」を中学から徹底的に鍛えられるため、高校生の段階で大学生並みの自立性を持つ生徒が多いとされます。
6年担任持ち上がり制
灘の最大の特徴は、中学入学時に編成された担任団が、高校卒業までの6年間一貫して指導する「6年担任持ち上がり制」です。同じ教員チームが中1から高3まで同じ学年を見続けるため、生徒一人ひとりの成長を長期的な視点で把握できます。
この制度は全国でも珍しく、教員と生徒の信頼関係が深く形成される一方で、担任団との相性が6年間続くという側面もあります。合わない場合の影響も大きいため、学校説明会で実際の担任の様子を見ておくことが推奨されます。
授業
灘のカリキュラムは全国有数の先取り型です。中学3年で高校1年の内容、高校2年で高校課程をほぼ修了し、高校3年は大学入試対策と発展学習に充てられます。
授業の質は高く、教員の専門性も高水準です。ただし学校の授業だけで京大・国公立医学部には対応可能とされる一方、東大を目指す場合は外部の進学塾を併用する生徒も一定数います。灘は「塾不要」と言われることもありますが、これは京大・国公立医学部志望の場合の話で、東大志望者は塾を併用するのが一般的です。
行事
文化祭(5月)
灘の文化祭は例年5月に開催され、研究発表・模擬店・ステージ発表などが行われます。生徒主導で運営され、研究発表の水準は大学生のレベルを超えるものも見られます。
体育祭(9月)
体育祭は9月に実施されます。開成ほどの規模ではありませんが、クラス対抗で真剣に取り組む生徒が多く、学校の一体感を生む場となっています。
修学旅行・研修旅行
高校では修学旅行があり、行き先は学年によって異なります。
部活動
指標 | 数値 |
部活加入率 | 約70% |
部活動数 | 約40 |
主な部活 | 囲碁部・将棋部・数学研究部・物理研究部・生物研究部・硬式野球・サッカー・バスケ・陸上など |
囲碁部 は全国高校囲碁選手権で5年連続優勝の経歴を持ち、全国トップの実力です。数学研究部・物理研究部 も高校生レベルを超える研究を行っており、科学五輪の入賞者を継続的に輩出しています。
運動部も活発ですが、全国大会レベルの活動は囲碁・数学系に集中しています。
グローバル環境
指標 | 数値 |
在学中の留学経験率 | 約5% |
海外大学進学率 | 約2% |
帰国生受入 | 基本的になし |
灘は伝統的に国内の最難関大学(東大・京大・国公立医学部)への進学に特化しており、海外大学への進学者は開成・渋谷幕張と比べて少なめです。ただし近年、ハーバード・プリンストン等への進学者も散見されるようになっています。
高校からの入学
高校入学者は1学年約40名と少人数です。1年目は高入生だけのクラス編成で、2年目から内部生と合流します。高入生は中学入学者より更にハイレベルな学力が要求され、合格するには中学の先取り学習が相当進んでいる必要があります。
在校生・卒業生の口コミ
みんなの高校情報の総合評価は4.58/5.0(46件)、塾ログでは4.55/5.0(46件)です。
評価項目 | スコア |
進学実績 | 5.0 |
校則の自由度 | 5.0 |
施設 | 4.5 |
部活 | 4.5 |
いじめの少なさ | 4.5 |
イベント | 4.5 |
在校生の声(口コミより抜粋・要約)
「授業のレベルが異常に高い。先生が大学の内容を普通に話してくる。分からないまま授業を受けるのが普通」
「校則がないから本当に自由。でも自由すぎて堕落する生徒も一定数いる」
「周りが全員頭が良すぎるので、順位は気にならなくなる。自分のペースで勉強できる」
卒業生の声
「6年間同じ担任団だったおかげで、先生が自分のことを深く理解してくれた。進路相談が本当に助かった」
「京大に現役で合格できたのは学校の授業のおかげ。塾に行かない生徒が意外と多い」
保護者の声
「自由な校風が合う子には最高だが、合わない子もいる。見学・説明会で必ず実際の雰囲気を見てほしい」
「関西の学校なので、関東から入学すると通学が大きな負担。寮に入る選択も検討を」
出典: みんなの高校情報・塾ログ(2025年4月時点の公開口コミを要約)、灘中学校・高等学校公式サイト
進学実績
2025年 主要大学別合格者数
大学 | 合格者数 | 出典 |
東京大学 | 77名 | 大学通信 2025/3/17 |
京都大学 | 50名 | 大学通信 2025/3/17 |
国公立大 医学部 | 78名 | 推定 |
早稲田大学 | 36名 | 大学通信 2025/3/17 |
慶應義塾大学 | 32名 | 大学通信 2025/3/17 |
大阪大学 | 15名 | 推定 |
東大 理科三類 | 9名 | インターエデュ 2025 |
灘の進学実績の特徴は、東大77名と京大50名がほぼ拮抗している点、そして国公立医学部78名という日本最高水準です。東大合格者数だけでは見えない灘の強さが、京大・国公立医学部にあります。
特に東大理科三類(医学部医学科)は9名で、これは筑駒と並ぶ日本トップの数字です。医学部志望の最難関校として灘は全国的に知られており、関西で「医学部を目指すなら灘」という評価が定着しています。
合格者数ではなく「率」で見る
合格者数だけでは学校の実態は見えません。卒業生の何割が合格しているかを比較すると、別の側面が見えてきます。
学校 | 卒業生 | 東大合格 | 東大合格率 | 現役合格 | 現役率 | 浪人率 |
聖光学院 | 229名 | 95名 | 41.5% | 85名 | 37.1% | 10.5% |
開成 | 396名 | 149名 | 37.6% | 107名 | 27.0% | 28.2% |
灘 | 214名 | 77名 | 36.0% | 59名 | 27.6% | 23.4% |
日比谷 | 309名 | 81名 | 26.2% | 65名 | 21.0% | 19.8% |
渋谷幕張 | 350名 | 75名 | 21.4% | 62名 | 17.7% | 17.3% |
灘の東大合格率36.0%は開成37.6%・聖光41.5%に次ぐ水準で、現役率27.6%は開成27.0%より高い数字です。浪人率23.4%は開成28.2%より低く、「現役で決めやすい学校」という側面があります。
ただし灘の真価は東大だけで測れません。東大77名+京大50名+国公立医学部78名を合わせると卒業生214名に対して合格実績205名。これは「難関国立志望なら、ほぼ全員がどこかに受かる」ことを示す数字です。
灘は医学部志望の最難関校として機能しており、東大合格者数で単純比較すると灘の強みが見えなくなる点に注意してください。
出典: 大学通信2025/3/17速報値、インターエデュ2025。卒業生数は各校公式。速報値のため最終確定値と数名の差が出る場合があります。
6年間のコスト
学費
項目 | 金額 |
入学金 | 25万円 |
授業料(年額) | 39.6万円 |
施設費(年額) | 20.0万円 |
その他諸費(年額) | 約8万円 |
6年間合計 | 約431万円 |
中高6年間で約431万円。同じ最難関校では開成523万円・聖光600万円と比べて灘は最も安い水準です。私立校としては授業料が抑えめで、寮費(希望者)も別途かかりますが、全体的に学費と進学実績のバランスが取れた水準といえます。
外部塾を含めた実質コスト
灘は学校の授業の質が高く、塾に頼らずに京大・国公立医学部に合格する生徒が比較的多いとされています。ただし東大志望者は外部の進学塾を併用するケースもあります。
項目 | 灘 | 開成 | 聖光学院 |
学費(6年) | 431万円 | 523万円 | 約600万円 |
外部塾代(推定) | 約360万円 | 約900万円 | 約150万円 |
実質コスト | 約791万円 | 約1,423万円 | 約750万円 |
灘の実質コスト約791万円は、開成の約1,423万円と比べて6年間で約630万円安い計算になります。これは学校の授業だけで難関国立に対応できる比率が高いことの反映です。
ただし「塾が一切不要」というわけではありません。東大理科三類を目指す場合や、灘の中でも上位層を狙う場合は、外部の進学塾の併用が一般的です。
奨学金
灘には成績優秀者対象の奨学金制度があります。詳細は学校にお問い合わせください。
兵庫県・大阪府・京都府などの各自治体の就学支援金・授業料助成制度が利用できる場合があります。世帯年収に応じた支援の有無は自治体ごとに異なるため、お住まいの自治体の教育委員会にご確認ください。
出典: 灘中学校・高等学校公式サイト(学費)。塾代は口コミ等からの推定値であり家庭によって異なります。
よくある質問
Q1. 灘と開成、どちらが上ですか?
東大合格者数では開成(149名)が上ですが、京大・国公立医学部を含めた難関国立への合格力では灘が圧倒的です。卒業生数が灘214名・開成396名と違うため、率で見ると両校はほぼ同等です。「関東トップの開成、関西トップの灘」という構図が基本で、どちらが上というよりも地域と志望進路で選ぶのが実態に近いです。
Q2. 関東から灘を受験するのはアリですか?
可能ですが、合格後の通学を想定すると現実的ではありません。関東在住で灘に合格した場合、寮に入るか家族で関西に引っ越す必要があります。関東から受験する生徒の多くは「腕試し」として受けるケースで、入学する生徒は少数です。関東で同等の学力なら開成・筑駒を目指すのが一般的です。
Q3. 塾に通わなくても大丈夫ですか?
京大・国公立医学部志望なら、灘の授業だけで合格を狙える生徒が多いとされます。実際、塾を利用しない生徒の比率が開成より高い学校です。ただし東大理科三類や東大文一など最上位を狙う場合は、外部の進学塾を併用する生徒が一定数います。
Q4. 6年担任持ち上がり制は本当にいいですか?
生徒との信頼関係が深く築かれるメリットが大きい一方、担任団との相性が6年間続くというデメリットもあります。合う場合は最高の教育環境ですが、合わない場合の影響も大きいため、学校説明会で実際の担任の様子を見ておくことが推奨されます。
Q5. 医学部を目指す場合は灘と開成どちらが良いですか?
灘は国公立医学部合格78名、東大理科三類9名と、医学部志望では日本最高水準の実績です。開成も医学部には強いですが(国公立医学部45名・東大理科三類5名)、医学部志望なら灘が有利とされます。ただし通学可能範囲であることが前提です。
Q6. 6年間で費用はどのくらいかかりますか?
学費のみで約431万円です。塾を利用する場合はその分が上乗せになります。塾の必要度は開成より低めですが、東大最上位を目指す場合は外部の進学塾の併用が一般的です。
Q7. 寮はどんな感じですか?
遠方からの入学者のために寮があります。定員に限りがあるため、全員が入れるわけではありません。寮費・食費の詳細は学校に直接お問い合わせください。
この学校の授業と受験の関係
ここから先は、進学実績の裏側を考えるための情報です。
灘の授業は質が高く、特に京大・国公立医学部については学校の授業だけで合格を狙える生徒が多い設計になっています。6年担任持ち上がり制により、教員は生徒一人ひとりの学習状況を長期的に把握し、個別の進路指導も行います。
一方で、東大の最上位(理科三類等)を目指す生徒は、外部の進学塾を併用するケースが一定数あります。つまり灘は「学校完結型に近いが、最上位層は塾併用」という中間的な設計です。
この事実から浮かぶ問いは、「学校の授業はどこまでカバーしているのか」「自分の子供が灘の授業だけで十分なのか、塾併用が必要なのか」という判断です。この判断は生徒の志望進路と現在の学力に依存するため、入学前に学校と塾の両方に相談することが推奨されます。
学校説明会で聞いてみよう
学校の授業について知りたい方 - 「学校の授業だけで京大・国公立医学部に対応できますか? どのくらいの割合の生徒が塾なしで合格していますか?」 - 「東大を目指す場合、学校の授業だけで対応できますか? 塾併用している生徒の割合は?」
6年担任持ち上がり制について知りたい方 - 「担任団との相性が合わない場合、どのような対応がありますか?」 - 「担任団はどのように編成されますか? 保護者が担任の人柄を事前に知る機会はありますか?」
塾との関係を知りたい方 - 「在校生の塾通塾率はどのくらいですか? どの時期から、どんな塾に通う生徒が多いですか?」 - 「塾に通わない生徒への学習サポートはありますか?」
お子さんが自由な校風に馴染めるか心配な場合 - 「校則がない環境で、生活が乱れてしまう生徒はどのくらいいますか? 学校としての関わり方は?」 - 「内向的な生徒と活発な生徒、それぞれどのような学校生活を送っていますか?」
寮を検討している場合 - 「寮の定員と倍率はどのくらいですか? 寮生と通学生の違いはありますか?」 - 「寮の生活指導体制はどうなっていますか? 保護者との連絡頻度は?」
医学部を目指している場合 - 「医学部志望者への特別なサポートはありますか? 医学部専用の進路指導はどのように行われますか?」
高校から入学を検討している場合 - 「高入生が内部生と合流した後、学力差はどのようにフォローされますか? 高入生の進学実績は内部生と比べてどうですか?」
学校選びで考えたいこと
以下は、灘に限らず学校選び全般に関わる視点です。
合格実績の見方
合格者数ランキングは「学校の広告」の側面があります。灘の東大77名・京大50名・国公立医学部78名という数字は注目を集めますが、その成果が学校の教育によるものか、生徒本人の努力と外部の塾によるものかは、数字だけでは判断できません。
また、合格者数と入学者数は異なります。早稲田36名・慶應32名という数字には、東大・京大併願で合格した生徒が含まれます。実際に早慶に入学する生徒はそれより少ないため、進路選択の実態を見るには「どこに入学したか」のデータが必要です。
灘の場合、東大・京大・国公立医学部への進学に特化した学校であり、私立や海外大学に進む生徒は相対的に少数です。お子さんの志望進路がこれらの国立最難関以外にある場合、灘の教育設計が最適かどうかを検討する余地があります。
環境の多様性
灘は私立男子校です。同質性の高い環境には「切磋琢磨しやすい」「気を遣わず勉強に集中できる」というメリットがある一方、社会に出たときに接する多様な価値観に触れる機会は限られます。
灘は特に関西の最難関層が集まる学校で、帰国生受入がなく、生徒の背景も比較的均質です。留学率約5%、海外大進学率約2%と、グローバル環境の度合いは開成・渋谷幕張より低めです。
関西のトップ層に揉まれて育つことには明確な価値がありますが、多様な価値観に触れる環境を重視する家庭には、六甲学院(男子校だが国際交流に力を入れている)・西大和学園(男女共学・寮あり)・大阪桐蔭(共学)などとの比較も検討材料になります。
6年間で何を得るか
偏差値と合格実績は「入口」と「出口」の数字です。しかし保護者にとって本当に大切なのは、その間の6年間でお子さんがどんな経験をし、どんな力を身につけるかではないでしょうか。
灘の6年担任持ち上がり制の環境で過ごす経験、校則のない環境で自分を律する経験、日本最難関レベルの同級生と過ごす経験。これらは偏差値では測れませんが、その後の人生に影響する力を育てています。一方で、同じ時間を別の環境で過ごすことで得られるものもあります。
学校を「大学に入るための手段」として見るか、「10代の6年間を過ごす環境」として見るかで、選ぶ学校は変わってきます。両方の視点を持ちながら、お子さんに合う学校を探してみてください。
出典: 灘中学校・高等学校公式サイト、大学通信2025/3/17速報値、インターエデュ2025、みんなの高校情報、塾ログ、SAPIX小学部、四谷大塚入試情報センター、日能研、浜学園、駿台教育研究所、武田塾。塾代・通塾率は口コミ等からの推定値を含みます。合格者数は速報値であり、最終確定値と異なる場合があります。
最終更新: 2026年4月
更新履歴
2026年4月16日
2026年4月
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